飛行航跡4 Centre of Gravity Track (CGT)

 

2012.3.19

P-13パターンのフライト方法を検討してみます。

 

●P-13パターン

(1) ハーフ・クローバー・リーフ、ウィズ1ロール

(2) ストール・ターン、1/4、1/4・ロール

(3) 3×1/4・ロール 、3×1/4・ロール 、切り返し

(4) ハーフ・スクウェア・ループ、ウィズ1/2ロール、切り返し

(5) トライアングル、ウィズ1ロール

(6)  リバース・インメルマン、ウィズ1ロール

(7) 45°上昇、1-1/2スナップ

(8) リバース・トップ・ハット、1/4、3/4ロール

(9) 2-1/2スピン、切り返し

(10) ハンプティ・バンプ

(11) キューバン8、インテグレーテッド・ロール・オン・トップ

(12) 1/2ループ

(13) スクエア・ループ、ウィズ1/2ロール

(14) フィギュア9、2×1/2ロール

(15) 1/2、フル、1/2ロール、切り返し

(16) ループ・オン・コーナー、ウィズ1/4ロール

(17) フィギュアZ、4×1/8ロール

 

●右風の時のパターン図

 

ルールで演技の大きさやコーナーのRが指定されている訳では無いので、これは演技プランの一例です。

ただ、色々なバランスを考えると、これに類似したものになると思います。

 

こうして実際に図解してみると、演技の攻略法や問題点などがハッキリと見えて来るものです。

 

2012.3.22

(1) ハーフ・クローバー・リーフ、ウィズ1ロール

基本ルールに「1つの演技中のRは最初のRに揃える」というのがあるので、それを守りながら、開始位置を変化させて描いてみたのが下の図です。

開始がちょっと違うだけで、結果がこんなにも変わってしまうものです。

 

最初、この演技の草案を見た時は、4葉のうちの上2葉を描くなら上図左の様な形になるかと思っていたのですが、垂直ラインの長さに制約は無いので、右でも可となる訳です。

ただ、この様に大きいRだと、垂直ラインがほとんど取れず美しい形とはならないので、現実的には両者の中間を採用する事になると思います。

 

自分で飛ばしていると中々図形全体の形までは把握出来ないのですが、見ている側からすると色々なズレが見えるものです。

例えば、スタート位置に対して2個目の3/4ループが風下にずれたり、頂点高度が低くなったり、或いは、下りの垂直ラインが短くて斜めになってしまうなど、良くある事です。

パイロットとしては、下図右に示した様な決めるべきポイントをしっかりと頭において、そこへ機体をもって行ける様にしたいものです。

 

2012.3.24

(2) ストール・ターン、1/4、1/4・ロール

 

ターン演技での高度調整は認められているので、入りと出の高度変化については減点がありません。

ロールの前後には等しい長さのラインが必要です。

演技の大きさは水平飛行分も含まれまれるので、右図の例では50%のフレームアウトとなります。

遠いコース上でのフレームアウトほど、大きい減点となります。

 

ストールターンの回転中心は重心位置とされていて、翼端を中心に回った場合は1点の減点となります。

実際に重心位置で回るのは難しいですが、理想に近づけるにはどうしたら良いでしょうか。

これはあくまでもイメージの話ですが、上昇エネルギーで考えてみてはどうでしょう。

 

垂直上昇で減速してターン地点で重心の上昇を止めます。

でもその時に上昇エネルギーをゼロにするのではなく、エネルギーをテールに移動するのです。

エネルギーはテールを押し上げ、回転をさせる手助けをします。

エネルギー移動のきっかけを作るのはラダーのタイミングです。

失敗を恐れ、徐々に減速したのでは回転に使う上昇エネルギーが足りません。

スーッと上がっていって、空に機体をピン留めした様にして、スパッと回転するのが理想です。

 

頂点に達して無重量状態になってから回したのでは、落下運動が始まっているので回転中心は動いてしまいます。

同じ様に、垂直ホバリングさせておいてから回転させようとしても、その瞬間から落下も始まるので、これも良く無いと言う事です。

 

最適なラダー打ちのタイミングは一瞬しかありませんが、「これでどうだ」という、見応えのあるターンを見たいものです。

 

2012.3.30

(3) 3×1/4・ロール、 3×1/4・ロール 、切り返し

背面飛行から1/4ロールを3回行い、続いて逆方向の1/4ロールを3回行います。

ロールの切り返しにはラインを入れない事となったので、この演技も真ん中の1/4ロール切り返し時にはラインが入りません。

6個の1/4ロールと、間にある4個の滞留はそれぞれ毎に同一ですが、昨年まで言われていた様な、ロール時間と滞留時間までを揃える必要は無さそうです。

この辺のバランスは大きな国際大会などの動向を見てから、という事の様です。

 

(4) ハーフ・スクウェア・ループ、ウィズ1/2ロール、切り返し

これも真ん中の1/2ロール切り返し時にはラインが入りません。

 

(5) トライアングル、ウィズ1ロール

45度降下の目標地点は、程良い高度で開始した場合、図の黒矢印の様にフレームポールのやや内側になります。

コーナーのRは、赤矢印で始まって青矢印で終わり直線に入ります。

後半については左右対称なので省略しますが、自分の感覚だけでは正確な図形は描けないので、目標ポイントをしっかり定めて練習する事が大切です。

各目標地点は、開始高度やRの大きさによって変わるので、自分の機体にあった所を考えてみてください。

 

2012.5.9

(6)  リバース・インメルマン、ウィズ1ロール

1ロール後、直線を入れないで半円を描きます。

簡単な様ですが、この半円の描き方や見え方には奥深いものがあります。

良くあるのは、黒線の様にカタカナの「フ」の字型になっている事で、ループ後のラインもけじめが無く頭下げのままになっています。

 

(7)45°上昇、1-1/2スナップ

Fパターンではスナップの前にポイントロールなどがあってダイナミックな演技となるのですが、このPパターンではラインの真ん中にスナップがちょっと入っているだけです。

遠めの演技ではスナップが良く見えないので、迫力が無く、物足りなさを感じてしまいます。

 

(8) リバース・トップ・ハット、1/4、3/4ロール

「Rを揃える」、「ロールの前後には同じ長さのラインを入れる」、など、基本を忠実に守る事です。

●ここで、真円の見え方について観覧車を例に研究してみましょう。

 

これらはターン演技の位置を想定して撮った写真です。

見る角度や位置によって差はありますが、何だか向こう側に倒れている様な感じもありますね。

画面の傾きは地面に合わせて修正済みなんですが。

 

これにフライトラインを描き入れてみると↓次の様になります。

ハブの真上から円弧に入るので、こんな感じになります。

これで倒れた感じはなくなりました。

同じ写真なのに、面白いものですね。

実際のフライトは底辺がもっと高いので下のラインの傾斜も変わってきますが、何れにしても、真円を斜め下から見るとこんな感じになるのです。

 

下図紫の様な「フ」の字飛行の方が一見丸く見えると言われるかもしれませんが、「正しい円」と言うのは1つしかありません。

もし「フ」の字が良いとなったら、その変形の度合いは各人によって様々ですから、基準が無いに等しい事になってしまいます。

「1つしか無いもの」…それを目標にしたいものです。

 

2012.5.16

パノラマ画面に観覧車の写真を重ねてみました。

撮影位置は山勘だったので、フレームにピッタリとはいきませんでしたね。

 

今度機会があったら、遊園地の中で測量機材を使って写真を撮る訳にはいかないので、事前に航空写真から撮影ポイントを割り出しておきましょう。

 

2012.5.22

「フ」の字飛行がなぜ良くないのか、もう少し話を進めてみます。

 

「フ」の字飛行は上側のRが小さく下側で大きくなっていて、しかも円からの抜けに境目が無く、頭下がりのままになっています。

これでは、Rが一定でなく、次の直線が水平でないので減点となってしまいます。

 

目標とするのは、円弧のRが一定で、○印の接点を境に直線となる、この画像↑のオレンジ色のラインです。

話が古くなりますが、このラインを見事に再現していると思ったのが、1995年に笠岡で開催されたF3A世界選手権でのペイサン・ル・ルー選手の飛行でした。

大会直後のフライトショーでのトルクロールや超低空ナイフエッジ飛行なども素晴らしかったのですが、競技中のRが一定で、しかも抜けがピタッと決まったフライトには、抜群のセンスの良さを感じたものです。

 

現実の物体には慣性があるので、瞬間的な運動の切り換えは不可能です。

でも、だからといって、接点部分を甘く表現していると色々な問題が出てきます。

 

1つは減点基準に統一性が無くなることで、「15度手前からエレベーターを緩めると奇麗」だとか、「いや30度手前の方が滑らかさがあって良い」というのでは困ってしまいます。

規定では、Rの変化があった時点で減点対象となるのですから。

 

もう1つは、直線飛行が曖昧になってしまうことです。

 

接点が無いと言う事は、その演技がいつ終わったか、または次の演技開始に直線があったか、などの判断に迷ってしまうことになります。

演技と演技の間に直線飛行が無ければ、その両方の演技から1点ずつ減点です。

 

また、1つの演技の中でライン部分にロールが入る場面では、そのロールの前後に等しい長さの直線が必要で、もしロールの前に直線が無ければ3点の減点です。

インメルマン・ターンだけはRとロールの間に直線が入りませんが、それ以外の演技では直線が必要です。

 

例えば、

「 (1) ハーフ・クローバー・リーフ、ウィズ1ロール」の上空の270°コーナーの後に水平ロールがありますが、ここでは、

直線・ロール・直線

となります。

 

最近では、搭載ムービーカメラの映像によって、この「 直線・ロール・直線」の確認が簡単に出来るようになっています。

一例:F3A P13 Rear View

カメラ機能には遅れもあって、動画の正確性には疑う部分もありますが、自分の演技を見直すのには役立ちます。

 

2012.5.23

上記、クローバー・リーフでの水平ロールが、機体に搭載したムービーカメラ映像ではどのようになっているか考えてみましょう。

 

ミュゼットでのP13演技↓

 

ロールの前後ではこんな感じ↓になるはずです。

景色が下へ流れる→水平の目標点で停止→回転→水平の目標点で停止→景色が下へ流れる

 

ここで大事なのは、

景色が下へ流れるスピードが一瞬で止まり、水平目標点の画面が確認出来てから、回転となるところです。

くどいですがコーナーのRが終了し、直線があってからロール開始です。

 

カメラによっては画像に遅れがあるので、判断が難しい場合があるかもしれませんが、ロール開始時の機首の向きや、前後の直線の比率などは参考になります。

 

パターン飛行ではほとんどの場合、画面が回転する前には静止があるはずで、演技によってその長さは様々です。

中でも(5)トライアングル、ウィズ1ロールは二等辺三角形なので、底辺に長い明確な静止画面がある事になります。

 

自分ではロールの前に直線を入れたつもりでもそれが表現されていなければ何にもなりません。

図形全体の形を判断するのは難しいですが、直線のある無しは誰にでも分かります。

 

動きの中に瞬間的な止めをつくりメリハリをつける。

判定基準にある「滑らかさ・優美さ」との兼ね合いもあるので、突き詰めて考えると難しい面もありますが、

減点され易い所なので気をつけてフライトしたいものです。

 

2012.10.26

私のミュゼットと違って、大きい機体でのP13空撮動画がありました。

http://www.youtube.com/watch?v=a5iJbBIbyPQ&feature=plcp

 

 

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